前の記事でライフジャケットの選び方を書いたら、「で、おたくは何を使ってるの?」という声が聞こえてきそうなので(笑)、今日は我が家の話です。
うちの子どもたちのライフジャケットは、モンベルを使っています。
先に白状しておくと、僕はもともとモンベルの出身です。元々社員だった身としても、川のガイドだった親として見ても、かなり使いやすく、ちゃんとした設計だと思っています。理由は3つあります。

理由1: 股下ベルトが、最初からちゃんと付いている
前の記事で書いた通り、子ども用の最重要ポイントは股下ベルトです。水中でジャケットがずり上がって、浮いているのはジャケットだけ…という事態を防ぐ命綱。
モンベルのキッズ用は、これが全モデルに標準装備です。国が推奨する仕様が「探さなくても付いてくる」のは、選ぶ側として安心ですね。
理由2: 背中の「ひらひら」が、浮かんだ時の枕になる
そしてこれが、僕が一番推したいポイントです。モンベルのキッズ用の背中には、上のほうにひらひらした浮力体が付いています。初めて見ると「なんだこれ?」という部品なんですが — これ、枕なんです。
水の中で仰向けにプカンと浮いたとき、この浮力体に頭をぽこっと乗せられる。頭が沈みにくくなって、呼吸がぐっと楽になります。以前の記事で書いた、流されたときの「ラッコのポーズ」も、この枕があると安定するんです。

モンベル公式にも「頭部のピロー」の説明がのっていますが、これはあると、本当に完全に身を任せて、水面に寝そべる感覚が楽しめます。(穏やかな流れならば)

理由3: 浮力体が分割されていて、動きを邪魔しない
子どもがライフジャケットを嫌がる一番の理由は、たぶん「窮屈さ」だと思うんです。板のような浮力体が一枚で入っていると、身体を曲げるたびに突っ張ってしまう。
うちが使っているモデルである「フリーダムKid’s」は、浮力体が一枚板ではなく、分割して封入されています。だから身体の動きに沿って曲がる。しゃがんで石を拾っても、たも網を振り回しても、突っ張らない。うちの子たちがライフジャケットを嫌がらずに着てくれるのは、これが大きいと思っています。
安全のための道具は、着てくれなければ意味がありません。「動きやすい」は快適さの話に見えて、実は着用率の話、 つまり安全の話なんです。
モデルと価格(2026年8月時点)
うちの子どもたちが使っているのは、こちらのフリーダム Kid’sです。
- フリーダム Kid’s — 大人用と同じ高性能フォーム(浮力体)を使ったモデル。股下ベルト付きで、カヤックにも対応。¥8,500

写真を見てもらうと分かりますが、フリーダムは浮力体が分割されて入っています。だから身体の線に沿ってフィットするんです。うちの子たちがライフジャケットを嫌がらないのは、これだと思っています!

- アクアファン Kid’s — 頭部のピロー+股下ベルト+子どもでも操作しやすいバックル。浮力4.0kg。¥5,100
こちらはお求めやすい「アクアファンKid’s」。
これでも基本機能は十分なんですが、動きやすさはやっぱりフリーダムの方ですね。ここは僕が妥協したくないポイントです。
肩の紐を持つと、子どもは簡単に引き上げられます
ここでもうひとつ、股下ベルトがあることのメリットを書いておきます。実際に使っていて一番助かっているのが、これかもしれません。
子どもを水から引き上げたいとき、ライフジャケットの両肩の紐を持ってあげてください。それだけで、驚くほど簡単に引き上がります!
ポイントは、頭のほうから引き上げる形になることです。子どもからしても安心感がありますし、ライフジャケットは股下ベルトで止まっているので、身体全体をまるごと引っ張り上げられます。
逆に、腕を持って引き上げようとするのはやめてください。脱臼することがあります。とっさのときほど腕を掴みたくなるので、ここは先に頭に入れておいてほしいところです。
このように引き上げることにも使うので、各部のベルトは苦しくない程度に、でもしっかりと締めてあげてください。
サイズだけは、必ず今の身体に合わせよう
前の記事の繰り返しになりますが、ライフジャケットは「すぐ大きくなるから」で大きめを買ってはいけません。着せてベルトを締めて、肩を持って引き上げて、すっぽ抜けないサイズを。できれば店頭での試着をおすすめします。
道具の話は結局、「子どもと安心して思いきり遊べる時間」の話です。この夏の川遊びの前に、お子さんの背中に「枕」、付いていますか?ぜひ一度チェックしてみてください!
- まとめ記事: 子連れ川遊びの安全ガイド 完全版(この連載の全体像)
- 関連記事: 子ども用ライフジャケットの選び方
- 関連記事: 川で流されたら、立とうとしてはいけないって知ってましたか?
参考リンク
この記事を書いた人

安永翔太(やすなが しょうた)
元・激流カヤック・ラフティングのプロガイド。国内外の川を漕いだのち、家業の板金加工会社((株)ヤスナガ・福岡県柳川市)に戻り、アウトドアブランド「Naturesteel.」を運営しています。いまは週末、妻と2人の子どもと近所の川や山へ。このブログでは、日常のすぐそばで自然を楽しむ知恵と道具の話を書いています。