この連載の1本目で「浅くても全員ライフジャケット」と書いたら、じゃあどれを買えばいいの?という声が聞こえてきそうなので(笑)、今日は選び方の話です。
僕はガイド時代からいろんなライフジャケットを着てきました。プロ用の話は一旦置いておいて、家族の川遊び用として見るべきポイントは、実は4つだけだと思っています。
1. 「固型式」を選ぶ
ライフジャケットには大きく分けて、固型式(浮力材がずっと入っているタイプ)と膨張式(落水時に膨らむタイプ)があります。釣り用などで見かける膨張式はコンパクトで良いのですが、常時水に入って遊ぶ川遊びには固型式が向いています。調べると、河川財団も川での活動には固型式を挙げています。
固型式はホームセンターやネットでも数千円から買えます。ただし、浮力や強度が川遊びに向かないものも混ざっているので、次の3つでふるいにかけてください。
2. 股下ベルトがあるか
ここが子ども用の最重要ポイントです!
子どもの身体は大人より頭が重くて、ライフジャケットが水中でずり上がりやすい。ずり上がると、浮いているのはジャケットだけで、顔は水の中…ということが起こり得ます。それを防ぐのが、股の下を通して固定する股下ベルトです。国土交通省も、子ども用は股下ベルト付きを推奨しています。
そしてこれは何度でも書きますが、浮き輪はライフジャケットの代わりにはなりません。浮き輪は手が離れたら終わり。身体に着いている浮力だけが、いざという時に効きます。


出典:(公財)河川財団『川の中や水際などにおける水難事故を防止するための対策』(2026年6月版)
3. 身体に合ったサイズで、ベルトを締める
「すぐ大きくなるから」と大きめを買いたくなりますよね。気持ちはめちゃくちゃ分かります(笑)。でもライフジャケットだけは、いまの身体に合ったサイズを選んでください。
大きいと水中でずれて、浮力が正しい位置に来ません。サイズが合っていないライフジャケットは、落水時にすっぽ抜けてしまうことがある — これはどの安全ガイドでも共通して言われていることです。着せたら各ベルトを締めて、肩の部分を持って真上に引っ張ってみてください。身体が抜けそうならサイズかフィットが合っていない証拠です。命を守る道具なので、できれば実店舗での試着をおすすめします。


4. 迷ったら「認定マーク」を目安に
川遊び用として推奨できる安全基準を満たした製品には、認定マークがあります。代表的なのがRAC川育ライフジャケット認定マークで、基準は4つ。流れの中で脱げにくい構造・動きやすく泳ぎやすい・呼吸が確保しやすい浮遊姿勢になる・川の活動に必要十分な強度。ほかにJCIの性能鑑定を受けた「CSマーク」付きのレジャー用もあります。
ネットで無数に出てくる製品に迷ったら、このマークでふるいにかけるのが早いと思います。
親の分も、忘れずに
最後にひとつ。子どもの分を揃えたら、親の分もぜひ。理由は以前の記事に書いた通りで、いざという時に自分まで事故側に回らないためです。ちなみに僕はガイド時代から使っているものを、かれこれ8年以上愛用しています。良いものは長く使えるので、家族分への投資は決して高くないと思いますよ。
この夏の川遊びの前に、お子さんのライフジャケット、4つのポイントでチェックしてみてください!
- まとめ記事: 子連れ川遊びの安全ガイド 完全版(この連載の全体像)
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参考リンク
この記事を書いた人

安永翔太(やすなが しょうた)
元・激流カヤック・ラフティングのプロガイド。国内外の川を漕いだのち、家業の板金加工会社((株)ヤスナガ・福岡県柳川市)に戻り、アウトドアブランド「Naturesteel.」を運営しています。いまは週末、妻と2人の子どもと近所の川や山へ。このブログでは、日常のすぐそばで自然を楽しむ知恵と道具の話を書いています。